sakutaroの「耳打ち 備忘録」

気になったこと、そのまま。そっと友人に知らせるように。

海外ドラマと名作文学で時間が足りない

「ウェスト・ワールド」「ロスト・イン・スペース」「ストレンジャー・シングス」「ゲーム・オブ・スローン」「Sence8」海外ドラマを見続けている。さらに友人がススメる海外ドラマやテレビ番組が後に迫っていて消化しきれない。

「Sence8」はようやくシーズン2の後半に差し掛かった。トランスジェンダーのコミュニティ感とパーティピープル的な高揚感が少々食傷気味。これぞ、ウォシャウスキー的な感銘を得たいところ。

「ウェスト・ワールド」や「Sence8」は印象深い台詞も多いので、改めて、人生のどこかで見直したいと思うのだが、そんな時間は今後、確保できるのだろうか?

一方、見城徹「読書という荒野」という読書論を読んでいて、ドストエフスキーあたりをちゃんと読んでいない人間を信頼できない的なことが書いてあったので、Kindleに入っている読みかけのドストエフスキーの『悪霊』を読むことにして、見城徹「読書〜荒野」は延期。それで、ドストエフフキーなんかもちゃんと読むべしと考え、読書と映画でさらに時間が圧迫される。

当面、新しいものは入らない感じがする。

産業革命の恩恵とは?

『AIとBIはいかに人間を変えるのか(波頭亮 著)』が面白い、というかためになった。AIの進化の展望も興味深かったが、目を惹いたのは産業革命インパクトについて。

 

産業革命により、平均寿命は3,40歳から7,80歳の約2倍に、世界人口は7.7億人から75億人の10倍に、人々は「なんとか生き延びる」という日々から「充実した人生を過ごす」生活へとシフトした。これが産業革命が以降の200年にもたらした恩恵。

 

AIのもたらすインパクトも同様、知的生産の分野で多大なる恩恵を与えると著者は言う。歯止めもきかず変化しつづける時代。軸をぶらすことなく、時代の流れに対する動体視力は養って起きたいと思った。

 

AIとBIはいかに人間を変えるのか (NewsPicks Book)

AIとBIはいかに人間を変えるのか (NewsPicks Book)

 

 

先月8日(2018/6/8)に最終回配信。遅ればせながら見始めた『センス8』。


映画『マトリックス』シリーズ、『クラウドアトラス』などで知られるウォシャウスキー姉妹の最新作『センス8』をNetflixで観ている。
いわゆるSF映画だが、設定は現代社会であり、エイリアンやアンドロイド、AIが敵となるわけではない。いわばサイコ系SFといったところか。

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感覚と思考、そして能力を共有できるようになった、世界各地に住む、職業や文化など属性の異なる8人の青年達が、謎の組織に追われるというストーリー。『クラウドアトラス』は三島由紀夫の豊穣の海を土台にした時空を越えた物語、このドラマは同じ時間に生きる人々の人生が交錯していく物語。共時性や潜在意識をテーマに自分の存在を実感する作品ともいえるだろう。

出演者で自分が知っているのは『空気人形』や『クラウドアトラス』で知られる韓国の女優ペ・ドゥナと『LOST』のサイード役を務めたナヴィーン・アンドリュース、ご存じ『ブレードランナー』のプリュスことダリル・ハンナくらい。役者の存在感や重い表現力ではなく、走馬灯のようにシーンが切り替わっていくスリリングな展開が観るものをじわじわとカタルシスに導いていく。

トランスジェンダーの関係性セックスシーンが頻繁に盛り込まれ、ウォシャウスキー兄弟から姉弟、姉妹へと転身していった自身の存在が投影され、不本意な状況からの解放が大きなテーマになっている。

トランスジェンダーに加えて差別、貧困などのテーマも扱われ、あらゆるプレッシャーと向き合っている人々えのアンセムとなっていて清々しい。そうしたメッセージを届けたいからではなく、映画を作りたいから作っているのだと思うが、モチベーションとしては統合性がとれていて、感動的だ。

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シリーズはどういう理由か2までで打ち切りとなり、視聴者のラブコールにより最終回の配信が先月の8日に配信。その内容が非常に評価が高いというので楽しみだ。

こうした壮大なドラマが固定の契約で延々と観られるのは素晴らしいことだが、一気に観ることが多く、ストーリーを追う気持ちに急かされてディテールを味わいずらいのが難点。また、それは人生のどこかのタイミングで何度もみよう、と考えるわけだが、こうした作品が延々と生み出されていくと人生がいくつあっても足りなくなる。

災害時に浮上する苦悩の人々

大阪北部地震から5日経った。

強い揺れには驚いたが、なんとなく「南海トラフ地震が来た」とは思えず、平常心も保てる範囲のインパクトだった。

ただ、テレビを見て交通網が麻痺していることを知って事の重大さを知った。

オフィスにたどり着けないので身動きが取れず、ソファに転がってPCで作業することに。

気象庁地震後、「7日間、特に2,3日間は余震があるので注意するように」と発表。どこかから21日は「南海トラフ地震が来る」という噂が流れてきて、もやもやした気分で過ごすことに。

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奇しくも、今月の「100分 de 名著」ではカミュの「ペスト」が取り上げられていた。伊集院光が識者とテーマとなる本を解説する番組だが、今回の「ペスト」はアルジェリアのオランという町を舞台に、ペストに襲わた人々の苦境と団結を描くいわゆるパンデミック小説だ。


登場人物のなかに、コタールという密輸業者がいた。冒頭では逮捕されるという不安から自殺を図るほど、絶望にかられていた孤独な人物だが、町の人々が怯えるようになって人々と連帯意識を持つようになる。そして享楽的な生活を送るようになった。


孤独な男がペスト、全ての人が不安にかれる世界のなかで居場所を見つけたのだ。

 

今回の地震において、恵まれた境遇の人も、不遇な人にも、等しく「不安」がふりかかっている。楽天家の私でさせえ、不安に駆られる。

そんななか、平静から何か不安や苦悩を抱えている人が、意外にも明るい表情をみせていることに気付いた。本人も地震を恐れてはいるが、それ以外の軽やかな感情が動いている。

 

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自分をみつめなおしても、確かに余震の不安はあるが、その不安が「私だけが不幸なのではない」という気持ちに向かわせるような気がする。

 

今回の震災とカミュの「ペスト」はそんなことをしみじみ考えさせてくれた。

iPhoneでFBの「いいね!」アイコンが見つからない!視角がおかしい!脳梗塞だった。

とつじょ脳梗塞を患った。


さして大酒をくらうわけでもなく、煙草も吸っていない。健康にも気をつかい、朝、時間があれば僅かな距離だがジョギングに興じる。自他とも認める健康優良児(児じゃないけど)。

そんな私だったが、5月の中頃の朝、目が覚めると目の様子が変なことに気づいた。
目が回っているというか酔っているというか、FBの「いいね!」のボタンがなかなかみつからないのだ。コンビニへいくと、珈琲豆の売場がなかなかみつけられず、什器に激突する始末。

それで、脳神経外科のクリニックへ飛び込み、MRI検査を受けたところ「脳梗塞があります」と告げられ、そのまま入院となった。

私の脳梗塞は心臓の上、大動脈に出来た血栓がはがれて飛んで脳につまる「心原性脳塞栓症」とのこと。血栓は脳の視覚を司る部分(右側の視覚)に飛び、脳内の血管を閉塞させたのだ。

幸い発見が早く、閉塞させた場所も言語や身体に関わる場所ではなかったため、後遺症も視覚の一部が失われた程度で大事には至らず、5日間の点滴治療を含む、10日間の入院生活で退院となった。

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視角の右端の一部が欠けてるが自覚するほどではなく、どう不自由はない。しかし、お店の角などで立ち上がるようなとき、視角に入らないのか右側の頭をぶつけたりする。

ただ、再発率は約50%と非常に高く、回復したからといって安心してはいられない。塩分や脂分などに注意し、今後の食生活を見直すことになった。

周囲も驚いたが、一番驚いたのは自分だった。顧みれば醤油や塩分の取りすぎ、甘いものが大好きという傾向は確かにあった。自覚のないまま私は血液をドロドロのスープに変えていったのだろう。

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食生活の一つ一つ、行動の一つ一つを見直すことでカラダとココロ、生活全体をサラサラにしていくことが大切だ。

大阪地震に思う〜震源地は「有馬-高槻断層」。

大阪府北部を震源地とする最大震度6弱地震だった。

高槻市の小学4年と私の地元上新庄の80歳がブロック塀の倒壊でなくなるなど、負傷者は大阪など2府4県で計300人を超えたという。

大阪では戦後最大規模の揺れとなり、震度6弱を記録するのは1923年以降で初となる。

ここ2,3日は余震のリスクが高いという。そうした情報に怯え、僅かな揺れにストレスを感じている。

台風や大雪、そして地震など、大阪は天災から逃れることの多い地域だといわれてきた。大抵の災害が大阪を避けて進路を変えることが多く、テレビで放映される他の地域の災害情報も「対岸の火事」のように眺めていた。

災害規模は東日本大震災とは比べものにならないし、大切な誰かを失ったわけではないが、今回は自分達が被災者だ。物音に敏感になり、皮膚が泡立ち、もやもやした不安が気持ちにかかっている。そうした状況になって、いまさらながら被災者の人々のお気持ちがわかってきた。

 

耐震を考慮した建物を選び、家具の倒壊に備え、食料や水など備蓄をしておくこと。今まで後回しにしていたが、何が起こるか解らない時代。

私は何事においても「抗わない」ことを禅的に捉え、矜持としてきた。しかし、これからはさまざまなリスクを想定して備えるように心がけたい。

 

震源地の近くには複数の断層があるが、「有馬-高槻断層」という断層の周辺で地震活動が活発になっている。この地震発生後、震度1以上を観測する地震が15回(18日14:00現在)発生しているという。そうした情報も、災害の輪郭として捉えることで、抗う対象といて可視化できるはずだ。

 

外で、カラスがけたたましく啼いていた。君たち、もし、何か解ったなら教えて欲しい!

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JR難波駅にて運行情報を待つ人々。



オザケン評価目白押し、だが

周囲では、小沢健二のライブに足を運んだ人たちが悲鳴に近い絶賛の声をあげている。歌がいい、音がいい、ステージがいい。それはもう、オザケンのことだから全てが抜かりないはず。

さらに、ファンの一体感も申し分はない。

これだけ、素晴らしいものがでてきてしまうと、トラウマになってしまうのではないかと心配になる。オザケンロスというか、毎日が満たされるようで、五月病とあいまって、しばらくすると喪失感に襲われるのではないかと。

とくに、音楽をやっている人たちが目の当たりにしてしまうと、もう手も足もでない、無力感にノックアウトされてしまうのではないだろうか。

音楽の力はとても大きい、しかし、自分の軸をちゃんと維持していないと、

自分の人生を見失ってしまうのではないか。

野放しに良いものを受け止めすぎるのは危ない。

どこか、批判する気持ちを携えていないと、

オザケンも望まぬ方へと進んでしまうのではないだろうか。