sakutaroの「耳打ち 備忘録」

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ライティングのスピードアップ&本質化魂の文章術を実現するライティングメソッド

どうすれば、はやく書くことが出来るようになるのか?ベテラン域のはずのライターの悩み。

「フリー・ノーティング」「モーニングページ」など、ライティングに関するメソッドが種々、話題になっている。特にミニマリスト系のブロガーさんからの注目が多く、ブロガーにはなりきれない私に追いつかないライティングスピードの秘訣がここにあるように思えてきた。

きっかけは、マガジンハウスの雑誌「Popeye」でモーリー・ロバートソンが紹介していた『魂の文章術―書くことから始めよう』だった。気になってAmazon楽天で調べてみると、この本は絶版になっていて、下記のリンク先でも解るとおり中古本にも高値がついていた。

魂の文章術―書くことから始めよう

魂の文章術―書くことから始めよう

 

 それで、著者のナタリー・ゴールドバーグによる別の著作を探ってみると、『クリエイティヴ・ライティング―自己発見の文章術』という名の本があったが、原題をみると、二冊とも『Writing Down the Bones』だった。つまり、『クリエイティブ〜』は『魂の文章術』の旧版だった。

調べてみると、序文や新版にさしあたっての祝辞的な部分が改訂されているとおりで、肝心の本文はほぼ同じとのこと。さっき調べてみたら、『魂の文章術』よりも高値がついていたが、僕がみた時には『クリエイティブ〜』はるかに安かったのでAmazonで入手した。

もう、全部ばらそう。ぼくのの文章やトークにはメソッドがあります。この本の原書に忠実に、何年も修行したら「アクロスザビュー」が生まれました。この本を読んでぼくの真似をし、さらには乗り越えてください。> 魂の文章術―書くことから始め

モーリー・ロバートソン (@gjmorley) | Twitter より

創造力とアウトプット力をアップデートさせ、書き続けることで瞑想効果を得るメソッドとは。

クリエイティヴ・ライティング―自己発見の文章術』は、1995年に出版されたもので、サブカル的なニオイのするヒップで本能的な感性が躍っている文章指南書で好感が持てた。『魂の文章術』の方は2006年に新版として再販されたもので、おそらくブロガーをターゲットに出版されたものと思われる。

内容は文章術というより、文章修行のガイドブックという感じで、ライティングという行為を禅の修行にみたてていて興味深い。その修行の基本は誤字や文法の誤りを気にせず、まずは手書きでノートに思いついたことをひたすら書きつられていくというもの。

そうした文章修行を経ることで、書き手が本質をつかんだ文章がかけるようになり、さらには人生もハッピーに転換できるという展開だ。私自身、少し前にマインドフルネスのイベントに参加し、タイの上座部仏教の瞑想法について知り、少し生活に取り入れていたことから、「書くこと」は「禅」であるという発想に自然に惹かれるようになったのだ。

入手依頼、私はこの本を手放さず、暇さえあれば紐解くようにしている。なんというか、ライターとして生きる人間を内面から肯定するような情熱や優しさを感じるからだ。この本のことは、また書けたらと思う。

多種多様のライティングメソッド。「タクシードライバー」のスコセッシ監督も実践した?

さらに、調べてみると「フリー・ノーティング」という言葉にも行き当たった。頭に浮かんだことを自由に書きとめることで、深く物事を理解し、新たなアイデアを生み出すメソッド。ひとつにまとまることでゲシュタルト効果を生み出す効果があるというもの。なんとなく見覚えがあるなあと思っていたら勝間和代さんも絶賛していたという『アインシュタインファクター』という本に紹介されていたメソッドだ。

実は『アインシュタインファクター』は何年か前に入手しており「フリー・ノーティング」のページには丁寧に線がひいてあった。あらためて自分の記憶のやばさに唖然とする。 興味深いと考えながら、実践せず、習慣化できなかったのだ。

アインシュタイン・ファクター(文庫)

アインシュタイン・ファクター(文庫)

 

さらに調べると『モーニングページ』というメソッドもあった。『ずっとやりたかったことを、やりなさい。』という自己啓発系の本で、ジュリア・キャメロン毎朝ノートに思いついたことを15分ほど、3ページくらいの文章を書いていくだけで人生が変わるくらいにマインドや行動に変化をもたらすというもの。ジュリア・キャメロンは『タクシー・ドライバー』の監督であるマーティン・スコセッシの奥さんだった人だ。スコセシ監督もこのメソッドを使っていたという。 

ずっとやりたかったことを、やりなさい。

ずっとやりたかったことを、やりなさい。

 

 『モーニングページ』については、多くのミニマリスト系のブロガーが紹介している。このメソッドはジュリア・キャメロンの著書『ずっとやりたかったことを、やりなさい。』という自己啓発系の本に記されている。この本はまだ手にいれてないので正確には言えないが、「命令形」のタイトルが示すとおり、同書はナタリー・ゴールドバーグの『魂の文章術―書くことから始めよう』とは異なり、 成功哲学的な位置付けにあるようだ。日本での捉え方、売り方はブログで見る限り、引き寄せ系のニュアンスが漂っている。翻訳者は『引き寄せの法則の本質』などを手がける菅靖彦氏で、どこかスピ系のニオイも漂っている。

 

私はパソコンでのライティングを基本にしているが、上記のメソッドを試してみると、実際、短期間に文脈を整えることができた。数日かかってまとめきれなかった、ある仕事の章の仕上げが2時間でまとまったので驚いた。

『モーニングページ』はカウンセリング的なニュアンスもあって、多くの気づきも得ることができた。モーリーロバートソンや人気のブロガーたちは、こうしたメソッドを使ってアウトプット力を図っているということに納得。

当面、毎朝、この習慣は続けるつもり。